お正月の伝統的な遊び:羽つきを楽しもう
もうーいーくつねーるとーおーしょーうーがーつーの歌の二番には「おいばねついて遊びましょう」という歌詞があります。
おいばねをつくとは羽根つきのことで、昔からお正月と言えば、凧、駒まわし、まりつき、そして羽根つきが定番の遊びでした。
今回はそのうちの羽根つきについてフィーチャーしてみたいと思います!
目次
羽つきって何?どうやって遊ぶの?
羽根つきって???
羽根つきとは、黒い小さな玉に鳥の羽根がついたものを、羽子板と呼ばれるラケットのようなもので打つ遊びです。羽子板に羽根が当たるとコンコンと楽しい音がします。
主に女の子の健やかな成長を願うお正月の遊びでしたが、厄払い、魔除けの意味もありました。
羽子板の種類について
羽子板には実際に遊びに使う用のものと、女の子の初正月への贈り物など魔除けを目的として装飾されたものとに分かれます。
遊びに使うものは羽子板に縁起の良い絵や歌舞伎役者などが描かれたものです。
魔除け用のものは、押し絵羽子板といって、歌舞伎役者や日本舞踊の絵が豪華に装飾されたものなどが有名です。
羽つきのルールとコツ
一人用の遊び方
羽根つきの遊び方は二種類あります。
一つは揚羽根(あげばね)といって一人用の遊び方です。
一人一つ羽子板と羽根を持ち、下に落とさずに何回羽根をつけるかを競う遊びです。一人で記録を伸ばすもよし、複数で回数を競い合うもよし、とても平和的な遊び方ですね。
二人用の遊び方
もう一つは追羽根(おいばね)といって二人用の遊び方です。お正月の歌詞に出てくるのもこの追羽根ですね。
羽子板を一枚ずつ持ち、一つの羽根をバトミントンのように二人で打ち合います。
コートを出たらアウトとかそういった細かいルールはなく、どちらかが打ち損じるまで続けます。
ミスをした方は顔に墨を塗られるという罰ゲームを受けます。
羽子唄
羽子唄(はねうた)とは羽根つきのときに歌う歌で、地域によっても違います
歌詞の一例は、こんな感じです。
「一(ひと)ごに二(ふた)ご、三(み)わたし四(よ)めご、五(い)つ来ても六(む)かし、七(なな)んの八(や)くし、九(ここ)のまへで十(とを)よ」
「一ごに二ご、三わたし四めご、五つ来て見ても、七(なな)子(こ)の帯を、八(や)の字にしめて、九(ここ)のはで十(と)かした」
「一人(ひとり)来(き)な二人(ふたり)来な、三人(さんにん)来たら、四(よ)つて来な、五(い)つ来て見ても、七子(ななこ)の帯を、八(や)たらにしめて、九(ここ)のまへで十(とを)よ」
なんだか、おばあちゃんが歌ってくれているような、、、昔懐かしい感じがしませんか?
羽つきの歴史について
羽根つきのルーツ
羽根つきの歴史はとても古く、そのルーツは中国にあります。14世紀の中国で羽根を蹴り合う遊びがあったのですが、これが日本に伝わりました。
日本ではその前から毬杖(ぎっちょう)と言って木製の槌をつけた木製の杖をふるい、木製の毬を相手陣に打ち込む遊びがありました。中国から伝わった羽根を蹴り合う遊びと毬杖がないまぜになり、室町時代には杖が羽子板に、毬が羽根に変わったと言われています。
羽根つきで「羽根」のける?
また江戸時代には、武家が女児の誕生を祝って羽子板を贈るようになりました。これが庶民にも広まり、女児のいる家庭に縁起物のお歳暮として羽子板が贈られるようになりました。これが正月に羽根つきが行われる由来になっています。
また昔は病気を運ぶ蚊を退治してくれるのはとんぼだと信じられており、羽根つきの羽根がトンボに似ていることから、女の子の無病息災を願う意味でも羽根つきが厄を「羽根」のける、お正月に縁起のいいものとして広まりました。
まとめ
とっても簡単にお正月気分を味わえる羽根つきですが、最近ではすっかり見かけなくなってしまいました。
シンプルなようで意外と難しい羽根つき、親戚みんなが集まる正月にやってみたら、和気藹々と楽しいお正月を過ごすことができるかも…?オススメです
お正月には、おはじき遊びなんかもいいですよね。